| セントリップ・ジャパン編集部

中部エリアのおすすめご当地グルメ

徳川家康、織田信長、豊臣秀吉の三代武将を輩出した中部地域は、その武将たちに仕えた侍と忍者の聖地。その聖地を訪れ、地域の文化に触れる時に、忘れずに楽しんでいただきたい各地のご当地グルメをいくつかピックアップしてご紹介します。

名古屋城

名古屋城

尾張徳川家の居城、名古屋城の周辺には、「名古屋飯」と呼ばれるご当地グルメが目白押し。最もアクセスがいいのは、城のすぐ側に18年にオープンした美食ゾーン「金シャチ横丁」。

金シャチ横丁

ここには、三代武将も愛したこの地域自慢の味噌を使った「味噌カツ」や「味噌煮込みうどん」の有名店が並んでいます。

味噌煮込みうどん
味噌カツ

カリッと揚げられたトンカツに甘じょっぱく味付けされた八丁味噌ソースがたっぷりかかった「味噌カツ」は、海外からの観光客にも人気の味。ぐつぐつ煮込まれていながら、かみごたえもある「味噌煮込みうどん」は、穴の開いていない(汁がこぼれない)蓋に取りながら熱々を楽しんでくださいね。

ひつまぶし

名古屋に来たら「ひつまぶし」もご賞味いただきたい一品。うな重やうな丼とは異なり、お櫃に入れられていることから名付けられたこちらは、細かく切ったうなぎの蒲焼がご飯の上に敷き詰められていて、薬味(刻み海苔、わさび、ネギ)を加えながら何通りも楽しめる。最後は出汁を注いでお茶漬けにしてずずっと。「金シャチ横丁」にもひつまぶしのお店はありますが、せっかく名古屋に来たからには、ひつまぶし発祥の店「あつた蓬莱軒」に足を運ぶのも良いでしょう。

ういろう
和菓子

江戸時代から尾張徳川家にも愛され、また茶道の流行と共に発展を遂げた名古屋の和菓子も忘れてはなりません。日持ちのするういろうや羊羹は土産物に最適。ぜひ買ってその日のうちに味わって欲しいのは生菓子。季節の移ろいを描いた生菓子には、和菓子職人の技と意匠と遊び心が詰め込まれています。その時にしか出会えない「一期一会」を味わってくださいね。尾張藩主御用菓子のルーツを誇る両口屋是清や桔梗屋といった名店の品は、デパ地下でも手軽に手に入ります。そして和菓子には、日本有数の抹茶の産地、愛知県西尾で採れたお抹茶を点てることもお忘れなく。

松本城

松本城

松本城のある松本市は、綺麗な湧き水に恵まれた土地柄、美味しいものが沢山。奈川地区や乗鞍高原などの高地はそばの生産が盛んで、近隣にはそばの専門店が点在しています。

とうじそば

そば本来の味を楽しめるざるそばも良いですが、やはりここで食べておきたいのは奈川の郷土料理「とうじそば」。そばのしゃぶしゃぶとも言われるそれは、冷たい水でしめたそばを、山菜や鶏肉などが入った熱々のおつゆの鍋に入れて温めて食べる、古くから伝わるご馳走です。 乗鞍高原の「中之屋」では、自家栽培したそばの実を水車で挽いた田舎そばが食べられます。そしてその水車も一見の価値あり!

山賊焼き

また、松本市で地元の人に愛される定番料理が「山賊焼き」。鶏もも肉をガーリックソースに漬け込みカラッと揚げた、ボリューム満点の一品です。

伊賀

伊賀上野城

忍者の里、伊賀。忍者の食生活は実は今でも大部分が謎に包まれています。そんな中、彼らが携帯食として重宝していたとして知られているのが、栄養満点の「兵糧丸(ひょうろうがん)」と呼ばれるもの。餅米やうるち米を主原料に、血糖値を上げる氷砂糖、疲労回復やリラックス効果、整腸作用のある各種生薬を配合して練った小さな丸玉です。伊賀市北部の山間部にある日本料理店「忍法帖料理 藤一水」では、忍者の末裔の店主が現代風にアレンジした「兵糧丸」を作っています。

藤一水の兵糧丸
かたやき

同じく忍者が非常食として携帯していたのが「かたやき」という、ほんのり甘いせんべい。その名の通り非常に硬く焼かれているため、歯に自信のない人は注意が必要です。木槌で叩いて割り、口の中で溶かしてゆっくり食べるのが忍者流?!

中山道

奈良井宿

江戸時代に徳川家康によって整備された五街道のひとつ、中山道。古くから戦へ向かう軍用道路として、また参勤交代義務化後の大名行列にも使われたこの道沿いには、多くの宿場町が作られ、今でもその街並みが残っています。
日本最長の宿場町、奈良井宿(長野県塩尻市)では、国の重要文化財にも指定された中村邸など昔のまま現存する建物を巡りながら、「五平餅」や「おやき」といった郷土料理に舌鼓を打つのも良いでしょう。

五平餅
おやき

「五平餅」とは炊いたうるち米を潰して平たい竹串に刺して楕円形に形成し、甘辛いタレに浸けて香ばしく焼いた、ごはんにもおやつにもなる一品。同じくごはんにもおやつにもなる「おやき」は、地元の野菜、野沢菜やかぼちゃで作った餡を、小麦粉やそば粉を練った生地で包んで焼いたもの。その時の気分で、惣菜系か甘い系を選んでくださいね。

馬籠宿

石畳の街道が江戸時代の面影を残す馬籠宿(岐阜県中津川市)。その坂道を歩き疲れたら、地元名産の栗でエネルギー補給をしましょう。

栗おこわ
栗きんとん

「栗おこわ」、「栗まんじゅう」、「栗ソフト」など選び放題ですが、名物の「栗きんとん」が味わえるのは秋に訪れた人だけの特権です。

飛騨高山

春の高山祭

高山陣屋をはじめ、江戸時代の城下町の風情が今も色濃く残っている高山市の市街地。ここで食べたいのは、やはり飛騨牛。飛騨が誇るこの黒毛和牛を、ステーキで食べるもよし、焼肉にするもよし、ハンバーガーで食べるもよし、好みに合ったお店が城下町エリアできっと見つかるはずです。

飛騨牛
朴葉味噌

また、飛騨高山には朴葉味噌という郷土料理もあります。これは飛騨の山で採れる朴(落葉広葉樹)の葉に味噌を乗せて焼いたもので、朴葉の独特な香りが焼かれた味噌の香ばしさと相まって、それだけでお酒好きにはたまらないおつまみ。飛騨牛やきのこ、山菜を味噌にからめて一緒に焼いた豪華な進化系もあるので、こちらもお試しあれ。

まとめ

侍や忍者たちも食べていたであろう中部地方の名物は他にも沢山あります。まずはここでご紹介した歴史ある食文化に触れ、それらを味わいながら、彼らが生きた時代に思いを馳せていただきたい。

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