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セントリップ・ジャパン編集部
【滋賀県甲賀市】名古屋から行く忍者の里 甲賀一日観光まとめ
伊賀と並ぶ忍者の里として知られる滋賀県甲賀。
伊賀は三重県、甲賀は滋賀県と、県こそ違うものの、この二つの町は直線距離では20kmほどしか離れていない。
甲賀の忍者は日本では誰もが知るところだが、この町がかつて江戸と京都を結ぶ街道上の要衝であったことはあまり知られていない。
さらには一度目にしたことがある方も多いだろう、狸の置物で有名な信楽焼も甲賀の産物だ。
文化的、歴史的にも見所が多く、子供から大人まで楽しめるアクティビティも充実している甲賀へは、
実は、名古屋から車でたった1時間ほど。
今回は、中部エリアからの日帰り旅行には打ってつけの甲賀を紹介する。
甲賀市のおすすめ観光スポット
名古屋から甲賀へのアクセス
甲賀市は、日本で一番大きな湖のある滋賀県の南東部に位置し、名古屋市内からは100km圏内の所にある。 車で行く場合、東名阪自動車道もしくは伊勢湾岸自動車道を経由し名古屋神戸線から甲賀土山ICへ向かう。所要時間は約1時間だ。
電車の場合、主に2通りの行き方がある。 まず一つめは、名古屋駅からJR東海道本線米原行に乗り、終点米原でJR東海道山陰本線加古川行に乗り換える。草津駅についたらJR草津線拓殖行に乗れば、30分ほどで甲賀駅に到着する。 二つめは、JR関西本線亀山行に乗り、終点亀山駅でJR関西本線加茂行に乗り換える。柘植駅に着いたら、そこからJR草津線草津行の電車に乗れば、10分ほどで甲賀駅に到着する。 いずれの場合も、乗り換えは2回、所要時間は約2時間とさほど難易度は高くないが、甲賀市内での観光地間の移動を考えると、車で行くことをお勧めする。
甲賀流リアル忍者館
「甲賀流リアル忍者館」の利用は無料。館内には、お土産ショップも併設されている
甲賀に着いたらまずは、観光インフォメーションセンター「甲賀流リアル忍者館」へ。
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ここでは、甲賀市の様々な観光情報を入手できるだけでなく、館内には謎解きゲームやスタンプラリー、忍者にまつわる資料展示やプロジェクションマッピングに至るまで、甲賀のいろはを知ることができる盛りだくさんのサービスが用意されている。
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取材時には館内で「やまなみ工房」の企画展が開催されていた。
「やまなみ工房」については後述するが、企画展終了後も、壁や床に描かれた個性豊かな作品はそのまま残されるというお話だったので、ぜひ覗いて欲しい。
甲賀市にある3種類のポケふたのうちの一つ
ポケモンファンには「ゲッコウガ」のポケモンマンホール、通称ポケふたもエントランス付近にあるので必見だ。
甲賀の里 忍術村
忍者修行のスタートはここから
かつて忍者が潜んでいたような豊かな自然の中にある「甲賀の里 忍術村」は、忍術の一大テーマパーク。
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本物の忍者の住まいを移築したからくり屋敷や手裏剣道場、水の上を武具だけで渡る水蜘蛛など9種の忍者体験ができる。
忍者服も大人1100円、子供700円でレンタルできるので、衣装に身を包んで、存分に忍者気分を味わって欲しい。
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広大な敷地内には、忍者に関する資料数では世界一を誇る「甲賀忍術博物館」もある。
かつて忍者が実際に使用した貴重な武具から忍者の錦絵(江戸時代に発明された木版画浮世絵)まで、あらゆる資料を間近に見ることができる。
信楽焼
信楽駅に着くと、たくさんの信楽焼の狸が出迎えてくれる
日本を代表する陶器の一つ、信楽焼。
朝鮮や中国から伝わった陶芸技術や焼き上げ方法とは異なり、日本で生まれ発展したとされる、日本独自の焼き物だ。主に赤褐色の素朴で温かみのある風合いが特徴で、職人たちの確かな技によって現在も多くの陶器が作り出されている。
信楽焼の中でも特に有名なのが、日本の飲食店の軒先によく飾られている狸の置物。
もともと、「他を抜く」という縁起の良い意味合いから好んで置かれるようになったそうだ。
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甲賀市南西部の信楽町にある「たぬき村」では、この縁起の良い狸の置物の手作り体験や、絵付けなど様々な陶芸体験ができるので、興味がある方はぜひ訪れて欲しい。
油日神社
油日神社 拝殿
都会の喧騒から離れ、静寂の中で日本を感じたいのなら「油日神社」に足を運ぶことをお勧めする。
昨今、多くの日本映画やドラマの撮影地となっている油日神社は、その名前から油の火の神様と信仰され、甲賀忍者の集う神聖な場所だった。
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約500年前の姿をそのまま残す優美な楼門の左右には廻廊がつながっている。この廻廊では現在も祭の際に宴が開かれるそうで、在りし日の拠り所としての形が現在でも受け継がれている。
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日本の中でもとりわけ有名な神社、東照宮の建設に携わった宮大工の名匠が手掛けた境内は、どこをとっても緑と木の調和が美しい。廻廊に腰かけ、木漏れ日の中境内を見渡すと、その美しい光景に誰もが心穏やかな時を過ごせるはずだ。
<ご注意>
現在拝殿内も自由に見学可能ですが、拝殿に入る際は必ず靴を脱ぎ、敬意を払うことを忘れないでください。
古地図や面、2mを超える槍などが並ぶ館内
境内には、「甲賀歴史民俗資料館」も併設されており、甲賀地域に伝わる古文書や甲賀武士の甲冑など、貴重な品々が並ぶ。
なお、見学は要予約のため、油日神社に問合せが必要だ。
やまなみ工房
音楽ライブも開催されるやまなみ工房アートギャラリー
国内外から注目されるアート作品を続々と生み出している「やまなみ工房」。
障がいを持つ90名の方たちが通う社会福祉事業施設ではあるが、敷地内にはギャラリーやカフェ、おしゃれなお菓子屋さんやお花屋さんまであり、一般的な福祉事業施設とは大きく異なる。
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カフェ「デ ベッソ」では、扉を開けると500体(!)の「正巳地蔵」が出迎えてくれる。
これは、やまなみ工房で制作を続ける山際正巳さんが30年以上にわたって作り続けている作品だ。
一つ一つ異なる表情の地蔵たちが何とも愛らしく、見ていて飽きない。
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菓子工房「IROTUYA」では、施設内で作られたエディブルフラワー(食べられる花)を使用したクッキーの他、マドレーヌやパウンドケーキなどの焼き菓子が販売されている。
屋外にもやまなみ工房で制作された作品がたくさんあるので、ぜひお菓子と一緒にフォトジェニックな空間を楽しんでみてはいかがだろうか。
土山館
土山宿本陣跡。ここに数々の要人が宿泊した
江戸時代、江戸(東京)と京都を結んだ東海道に作られた宿場町の一つが土山宿。
特筆すべきは、土山宿の場合、江戸と京都を行きかう人だけでなく、伊勢神宮へ向かう人たちも利用する宿場町であったことだ。伊勢神宮へは、多いときは年間400万人以上が参拝したとも言われているため、当時の土山宿が旅人たちでさぞ賑わっていただろうことが想像できる。
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近江土山駅のバス停から歩いて5分ほどの場所に、土山宿の歴史を知ることができる「東海道伝馬館」がある。
江戸時代後期の家を改築した建物は、柱を中心に4部屋が広がる田の字づくりの内観や、階段とタンスが一体化した階段ダンスなどが残っており、建物自体も興味深い。
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1階には当時の土山宿を再現した大型模型が、2階には東海道にあった53の宿場町を再現した盆景(お盆の上に作られた模型)などが展示されている。
精巧に作りこまれた親指ほどの大きさのミニチュアに、あなたも驚くはず。
甲賀市のおすすめグルメ
ここまで甲賀の観光スポットを紹介してきたが、甲賀ではもちろん近江牛を味わうことができる。
近江牛は日本が誇る和牛ブランドの一つで、滋賀県内で生産されている。
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近江牛の特徴はきめ細かく柔らかい肉質と手のひらの温度でも溶けると言われる脂身だ。
甲賀市内にある古民家レストラン「忍夢庵」では、近江牛のローストビーフやハンバーグを提供しており、手ごろな価格から近江牛を味わうことが可能だ。
おすすめの宿泊先:フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ
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甲賀ドライブ旅では、マリオット・インターナショナルのホテルブランドである「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ」の利用もおすすめだ。
ホテルの周辺には歴史ある寺社仏閣や、宇治茶の生産地であり,日本遺産に登録されている茶畑の美しい風景があって、落ち着くお時間を過ごせる。「フェアフィールド・バイ・マリオット 道の駅ホテル」の各ホテルは、日本でのドライブの拠点となる「道の駅」に近接しており、地域ごとの特産品やグルメを楽しみながら、つぎの目的地を目指すのに便利だ。
まとめ
甲賀と言うと忍者のイメージが先行するが、かつて東西交通の要衝であったこともあり、市内には興味深いスポットが目白押しだ。
今回の記事で紹介したスポットの他にも、フォトジェニックな美術館としてSNSで話題になった「MIHO MUSEUM」や、陶芸専門の美術館と公園が一体化した「陶芸の森」など、まだまだ見所が多い。
忍者好きはもちろんだが、家族連れ、カップル、一人と形態を選ばず楽しめる場所であることは間違いない。名古屋からも近く気軽に行けるので、ぜひ次の旅の第一候補にして欲しい。