| セントリップ・ジャパン編集部

スキーと世界遺産白川郷を楽しむ岐阜の冬

日本のほぼ中央に位置する岐阜県。県の北側は北アルプスと呼ばれる飛騨山脈が連なり、冬になると雪に覆われる地域で、日本有数の豪雪地帯として知られています。ここではそんな土地ならではの魅力的な冬の観光スポットをいくつかご紹介します。

鷲ヶ岳スキー場からの景色

降りたてフワフワのパウダースノーに触れたことはありますか?そしてその上を滑走する爽快感を味わったことは?もしまだという方は、ぜひこの地でそれを体験してみてはいかがでしょうか。

岐阜県郡上市には、西日本最大のスキーリゾートがあります。ここは観光庁が「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業」に選出し、国際レベルのスノーリゾート形成に向けた支援を積極的に行っている地域でもあり、10あるスキー場はどこも設備が大変充実しています。

高鷲スノーパーク&ダイナランド

高鷲スノーパーク
高鷲スノーパークのテラスから見る夕日

例えば、スキー初心者から上級者まで全てのレベルのスキーヤーを毎年迎える「高鷲スノーパーク」。隣接する「ダイナランド」と合わせて西日本一のゲレンデ面積を誇るこの巨大スキー場には、子供たちが雪遊びや滑り台を楽しめる「キッズパーク」から、文字通り初心者向けの「ビギナーズコース」、緩急のある全長4000メートルもの長さが魅力の「ダイナミックコース」、斜度40度、コブ斜面、急カーブありの「チャンピオンコース」と様々なニーズに合わせたコースが揃っています。スノーボード派にはプロ監修によるハープパイプも用意されています。

ダイナランドのツリーラン

「ダイナランド」は夜11時までのナイター営業もありますので、滑り足りない時はこちらで心置きなく滑りましょう。ちなみにこのエリアには、コテージも充実しているので、遅くなっても安心。

スキーもスノボもしないという方は、ゴンドラに乗って標高1550メートルのところにあるカフェで、雲海と白銀の山を見下ろす絶景を味わうのもいいでしょう。

他のスキー場

ひるがの高原スキー場のキッズランド
仕切られたスペースの中、安全に遊ぶことができます

スキー初心者や家族連れにやさしいゲレンデ「ひるがの高原スキー場」は、高速道路の出口「ひるがの高原スマートIC」からおよそ5分という立地も魅力です。郡上市北東にある「めいほうスキー場」は滑走距離5000メートルものロングコースと、「ひつじのショーンスノーランド」という可愛らしい名前を持つ西日本最大級のキッズゲレンデが名物です。

レンタルショップも豊富に揃っていて安心

郡上のスキーリゾートへは、スキー初体験という方も安心して訪れてください。スキーは道具の準備だけでもなかなかハードルの高いスポーツですが、スキー場とその周辺にはレンタルショップが点在していますので、スキーはもちろん、スキーウェアやゴーグルなどのアクセサリーは全てレンタル可能です。

また、スキー場によってはプロのインストラクターが基礎から教えてくれるところもあります。プライベートレッスンや団体レッスンなど、それぞれの目的や時間に合わせて選んでください。

グルメ

カツカレー
唐揚げ

スキー場を訪れた際は、スキー場ならではのグルメもセットで楽しみましょう。日本では昔からスキー場では「カレー」が定番。もしメニューにあれば、カツカレーをおすすめします。どのスキー場もラーメンをはじめ麺類が充実しています。スキーは全身運動で想像以上に体力を消耗するスポーツですから、炭水化物とタンパク質の補給は欠かせません。フライドチキンとは一味違う日本の「唐揚げ」も食べておきたい重要なタンパク源です。先述の「ひるがの高原スキー場」そばのサービスエリアに立ち寄った際は、ひるがの高原牛乳が使用された「ソフトクリーム」もぜひ!忘れられない思い出の味となること請け合いです。

温泉巡り

スキーで心地よい疲労感を味わった後は、「温泉」に限ります。郡上エリアには宿泊施設付きの温泉をはじめ、日帰りで利用できる温泉が9カ所あるため、郡上八幡のお城と城下の古い街並みを観光しつつ、温泉巡りをするのもおすすめです。

下呂温泉街と足湯
奥飛騨温泉郷にある露天風呂「石動の湯」

「温泉」と言えば、岐阜県内には日本三名泉のひとつ「下呂温泉」と、絶景の露天風呂を誇る「奥飛騨温泉郷」があります。下呂温泉は別名「美肌の湯」とも呼ばれるアルカリ性単純温泉や、天然の炭酸泉があり、共に旅の疲れを癒してくれます。奥飛騨の露天風呂では、風情豊かな雪見温泉で絶景を独り占めし、夕食には飛騨牛に舌鼓を打つという、冬ならではの贅の限りを尽くしてください。

幻想的な銀世界 白川郷

白川郷

日本人の多くが日本の原風景を見るような、そんな淡い郷愁を抱く冬の「白川郷」にもぜひ足を運んでみてください。人里離れた山間部にあるこの集落は、日本有数の豪雪地帯で、2月には雪が170センチ以上も降り積もります。

約4か月もの間厳しい冬が続く
大小100棟余りの合掌造りの集落

交通が不便だった時代は、冬になると完全に閉ざされた地域となり、それゆれ村独自の文化が発展しました。そのひとつが「結(ゆい)」と呼ばれる相互扶助組織です。遮断された過酷な冬の営みは村人同士の助け合いや協力が不可欠で、茅葺き屋根の葺き替えも村をあげて行われました。そしてこの共同作業は現在も脈々と受け継がれています。山型のその茅葺屋根が特徴的な建築様式が「合掌造り」と呼ばれるもので、合掌造りの家々が並ぶこの景色は、'95年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録され、以来多くの観光客を魅了しながら現在も大切に保存されています。

白川郷のライトアップ

冬の時期だけ開催される夜間のライトアップは特に壮観で、ライトに照らされて浮かび上がる幻想的な銀世界は、この時期にはるばる足を運んだ人だけが楽しめる何物にも代え難い特典と言えます。幸い交通網の発展により現在は名古屋から高速バス一本で訪れることが可能で、宿泊に関してもこの集落では山荘やゲストハウスも充実していますし、合掌造りの民宿に泊まりながら、地元で採れた米や野菜、川魚をふんだんに使った料理を堪能できます。

また白川郷からは、歴史ある城下町が人気の金沢市へも高速バスで1時間半で行けますから、時間に余裕のある方は、金沢市へ立ち寄り、日本海側の冬景色と海の幸で旅を締めるのもいいでしょう。

まとめ

ここでは岐阜県が世界に誇る冬の観光スポットを紹介しました。パウダースノーを滑走して汗を流し、雪見温泉で心身ともに癒され、白川郷で日本の原風景に触れる…という欲張り充実コース、またはどれかひとつに的を絞った深掘な楽しみ方──それぞれのニーズに合わせた旅の行程を立ててみてください。いずれもセントレアおよび名古屋からのアクセスが非常に便利です。名古屋駅から郡上八幡まで直通の高速バスで1時間半(スキー場によっては名古屋発のツアーも各種用意されています)、名古屋から2時間半で、美しい銀世界が目の前に広がる感動をぜひ味わっていただきたいと思います。

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