| セントリップ・ジャパン編集部
侍と忍者の聖地 中部エリアで楽しむ!おすすめ伝統文化体験
多くの武将が活躍し、戦国時代の大舞台になった中部地方。せっかく訪れるなら、侍・忍者ゆかりの地と合わせて体験して欲しい、中部地方の歴史や文化を感じられるアクティビティをご紹介します!
組み紐
大ヒットアニメ映画「君の名は。」で一躍知名度が上がった「組み紐」、皆さんはご存知でしょうか?
組み紐とは、数種から数十種類の細い絹糸を交差させ、様々な模様や形を作り上げた紐です。
伸縮性や耐久性に優れており、かつては「下緒」と呼ばれる、刀を持ち歩く際落とさないように結び付ける紐や、鎧の一部として使われていました。
また、その美しさは、現在でも装飾品や工芸品として多くの人を魅了しています。
伊賀流忍者が活躍した伊賀市周辺は、昔から組み紐の材料となる養蚕業が盛んだったことから、組み紐作りも地域に根付き継承されてきました。現在では、伊賀上野城近くの「伊賀伝統伝承 伊賀くみひも組匠の里」の他、市内各所で組み紐作り体験ができます。
所要時間は1時間程度。当日予約なしで体験できる場所も多いので、時間に余裕ある際は足を延ばしてみてくださいね。
有松絞り
戦国時代で最も重要な戦いの一つ、桶狭間の戦いが繰り広げられた場所からほど近くにある「有松」。江戸時代の面影が残る町並みと、約400年の歴史をもつ「有松絞り」と呼ばれる美しい絞り染めが有名です。
有松絞り会館では、常時2名の職人による絞りの実演が見られるほか、市内7カ所で絞り体験(要予約)をすることが可能です。
所要時間は1時間程度。絞りの種類や色を自分好みにカスタマイズし、世界でたった一つのオリジナルの絞りを作ることができます。歴史ある町並みの中で、伝統の技を気軽に体験できるお薦めのアクティビティです。
和装
より非日常的な華やかな思い出を作りたい方には、日本の伝統服「着物」体験はいかがでしょうか。
名古屋市内の人気観光スポット大須商店街にある「和装カジウラ」では、着物を着て街歩きを楽しめるプランがあります。 大人用から子供用まで幅広い和装が用意されているので、家族揃っての和装体験も素敵ですね。
また、近年は着物だけでなく、侍が身に着けていた甲冑をレンタルできる場所も増えてきています。気になる方は、「関ケ原笹尾山交流館」や「可児市交流会館」、「富山市まちなか観光案内所」をチェックしてみてくださいね。 中部地方での着物体験に興味がある方は、こちらの記事でレンタル店とおすすめのフォトスポットを紹介しているので、是非参考にしてみてください。
禅
戦国時代、精神的安定を求めた多くの武将たちの心の拠り所になった禅。 「馬籠宿」「落合宿」「妻籠宿」と3つの宿場町があった中津川市には、風情ある町並みの中で気軽に禅体験が出来るプログラムがあります。
まず一つ目は写経。写経とは、お経を一文字ずつ書き写す仏教の修行の一つ。現在では、雑念を払い心身を集中させることによって、心を穏やかにしたり、集中力を高めると再注目されています。
二つ目は坐禅。こちらも仏教修行の一つで、正しい姿勢で坐り、精神統一をします。雑念を払い、頭を空っぽにし、自分自身と向き合うことで心を整えるとされます。 いずれも日常の喧騒から離れ、静寂の中ほっと自分を見つめなおすことが出来るアクティビティです。
茶道
織田信長や豊臣秀吉をはじめとする戦国武将も嗜んだ茶道。 通常、茶道は茶室と呼ばれる屋内の部屋で行われますが、一度この部屋の戸をくぐると身分の差はなく誰もが平等な立場で茶席に着くと決められています。
茶室の入口は極端に狭く、武士であっても、刀を外し、頭を下げて膝をつきながらでなければ部屋に入ることが出来ませんでした。 このため、茶道は単にコミュニケーションの場としてもてはやされただけではなく、日夜戦いの続く武将たちにとって、唯一敵に襲われる不安のない安息の場として機能していたのかもしれません。
中部地方では多くの場所で茶道体験が出来ますが、せっかくなら日本一の抹茶の産地、愛知県西尾市での茶道体験( がおすすめです。特筆すべきことは、希望者は抹茶を作るところから体験できること。自ら挽いた抹茶を使ってお茶をたててもらうことが可能です!特別な茶道体験を是非楽しんでくださいね。 時間に限りがある方には、名古屋市内にある古川美術館分館「爲三郎記念館」にある純和風カフェでの抹茶体験がおすすめ。美しい日本庭園を眺めながら、季節の和菓子とお抹茶をいただくことができますよ。興味のある方は、是非こちらの記事を読んでみてくださいね。
美濃和紙
名古屋と人気観光地高山の間にある町、美濃市。江戸時代の町屋が軒を連ねる風情ある町並みと、美濃和紙で知られています。 美濃和紙とは、約1300年の歴史を持つ日本最古の紙。丈夫でしなやかな紙質は保存に適しており、時間が経つにつれその白さが増す(!)とも言われています。
戦国時代に終止符を打った将軍、徳川家康もこの美濃和紙をひいきにしていました。 家康が天下を取るきっかけとなった関ケ原の戦いで使用した采配(軍を指揮する際に使用する道具。例えると、指揮者の指揮棒のようなもの)に美濃和紙を使用していたことから、縁起が良いとして、その後約260年続く徳川幕府の御用紙となり地位を確立しました。
「美濃和紙の里会館」では、この美濃和紙の歴史や技術を学べるほか、伝統ある和紙作りを気軽に体験することが出来ます。予約不要の約20分のコースから要予約の約5時間の本格的なコースまで多様なコースが用意されています。是非奥深い美濃和紙の世界に触れてみてくださいね。
人力車
体力に自信のない方や、少し違った角度からの風景を楽しんでみたい方にお勧めなのが人力車。人力車とは、人を載せる座席を備えた手引きの乗り物です。 人力車が登場する以前は、移動手段と言えば徒歩・馬・駕篭と呼ばれる人が担ぐ箱型の乗り物しかありませんでしたが、1870年代に人力車が発明されるやいなや、手軽かつ早い交通手段として日本各地でもてはやされました。
日本アルプスを背景に、美しい白と黒のコントラストが目を引く松本城では、城の周辺を人力車に乗りながら観光できるガイドツアー(があります。 また、名古屋城すぐそばの金シャチ横丁でも人力車体験をすることが可能です。人力車での優雅な観光を楽しんでくださいね。
まとめ
中部地方の歴史や文化を感じられる特別な体験はまだまだあります。是非、侍と忍者が生きたこの中部地方でスペシャルな思い出を作ってくださいね。