| Hannah Tsai
【下呂温泉観光】サイクリングツアーでいつもと違う下呂の魅力を知ろう!
風情のある温泉街に「美人の湯」として知られる名湯。下呂温泉は、名古屋からのアクセスも良く、中部エリアではもっとも人気のある温泉街の一つです。宿でゆっくりでお湯につかって浴衣で温泉街を散策する、というのが下呂温泉での定番の楽しみ方になっていますが、この記事では、E-BIKEを利用したサイクリングツアーをご紹介します。
サイクリングツアーは下呂温泉街から車で15分ほど離れた場所にある飛騨萩原駅から出発します。地元のガイドさんと一緒に下呂周辺の豊かな自然のなかをサイクリングすることで、普段とはちょっと違った下呂の魅力に出会うことができます。
下呂を巡るサイクリングツアー「UMESEKO TOUR」
下呂駅からJR高山本線で2駅、飛騨萩原駅が今回紹介する「UMESEKO TOUR」の集合場所です。下呂温泉街から飛騨萩原駅までは、車でも15分ほどの距離です。
UMESEKO TOURは下呂市在住のガイド、Daiさんが運営するE-BIKEを使ったサイクリングツアーです。豊かな自然が残る下呂市萩原町や「日本で最も美しい村」連合にも加盟する馬瀬村を、少人数で駆け巡ります。
ツアーには、所要時間や巡るスポットの異なるいくつかのコースが用意されています。たとえば、下呂の大自然をゆっくり時間をかけて満喫したいのであれば、清流馬瀬川を通る「馬瀬コース」、歴史ある町の雰囲気が好きならば、宿場町を通る「萩原町」が含まれるコース、等々。興味に合わせてコースを選んでください。
ツアーの代表的なコース
馬瀬E-bike6時間ツアー(1人15,000円、食事付き):トリップアドバイザーの「トラベラーズチョイスアワード 2019」を受賞した一番人気のツアーです。E-bikeに乗り清流 馬瀬川の眺望を楽しめるだけでなく、地元の新鮮な食材をたっぷり使った日本料理を楽しむことができます。
馬瀬E-bike7.5時間ツアー (1人24,800円〜、食事付き):上記に加え、農業体験や地元の老舗旅館でふるまわれる豪華な懐石料理が楽しめるプレミアムツアーです。懐石料理には地元でとれた食材はもちろんのこと、農業体験で実際に収穫した食材が使われることも。加えて、お客さんの好みに合わせてメニューもとことん調整してくれるとのことで、これまで参加したお客さんは大絶賛でした。
飛騨萩原スイーツサイクリング 2.5時間ツアー (1人6,500円、食事付):飛騨街道や飛騨川を巡りながら、地元の人に愛される3軒のスイーツ店を訪ねるコースです。田園風景のなかでサイクリングを楽しんだ後、公園でピクニックをします。
下呂のサイクリングツアーを体験!
甘いものが大好きな私は、今回「飛騨萩原スイーツサイクリング」コースを選びました。
E-BIKEに乗る前のレクチャー
サイクリングツアーでは最新のE-BIKEが使われています。まるで押されているような感覚で漕ぐ力をアシストしてくれるので、体力に不安のある人でも心配ありません。スタート前に、自転車の使い方や注意点、走行時の合図などの説明を受けます。ヘルメット等は用意されているので、飲み物とリュックサックを持参していけば大丈夫です。
見どころ1:萩原町宿場町
萩原は飛騨地方の古い宿場町で、素朴な魅力があります。かつての萩原は、越中富山の薬売りや物資を運ぶ人が行き交い、大変賑わっていたそうです。現在は静かな通りですが、道の両脇には古い木造の建物が並び、昔の面影を感じることができます。
見どころ2:和菓子と洋菓子の「正華堂」
最初に訪れたスイーツ店は、1933年創業で現在3代目となる和菓子店「益若堂」。小ぢんまりとした店内にはたくさんのお客さんが次から次に出入りしていました。中には店主と話をする人もいて、地元の常連さんが多いようです。
正華堂の外観はとても和風ですが、和菓子だけでなく、アップルパイやかぼちゃプリンなどの洋菓子も販売しています。20年以上前に洋菓子の制作も始め、今では和洋どちらのファンもいるそうです。
現在下呂の名産品となっている「栃の実せんべい」はここ正華堂が元祖として知られおり、初代から受け継がれる製法を守り、今も手作業で一枚ずつ丹精込めて作られています。特筆すべきは、ここのお菓子の値段が都会では考えられないくらい安いこと。ついつい何個も買ってしまいます。
サイクリングツアーにはスイーツ代も含まれているので、好きな商品をガイドさんに伝えれば、ゴールとなる公園まで運んでもらえます。
見どころ3:おしゃれな洋菓子屋「ANoi」
青と白の爽やかなデザインの洋菓子店「ANoi」では、さまざまなビスケットやタルトを販売しています。看板メニューのフレンチキッシュのほか、季節ごとに異なる食材を使ったタルトも用意されています。
また、スコーン、パウンドケーキ、チョコレートビスケット、アーモンド入りのコーヒービスケットなどもあります。甘すぎない上品な味わいは大人にも好まれ、コーヒーと一緒にゆったりとした午後のお茶を楽しむのにぴったりです。
見どころ4:フォトジェニックなスイーツ店「SIEGFRIEDA」
最後のスイーツ店「SIEGFRIEDA」はガイドのDaiさんもイチオシ。ドイツやオーストリアで修行したパティシエの作るスイーツはどれも美味しそう。
メルヘンチックなヨーロッパ調の店内に入ると、木の温もりが感じられる内装が広がっています。ケーキの棚には、モンブランや抹茶ケーキなど、絶品の洋菓子がずらりと並んでいます。まるで芸術品のように繊細な見た目のケーキは、食べるのがもったいなくなるほどです。味も期待に違わず、モンブランは私が今まで食べたモンブランの中で一番おいしい!
「スイーツサイクリング」では、毎回異なるスイーツ店を巡るので、どの店に出会えるのか楽しみしてください。
見どころ5:田園風景
サイクリング中は、田園のあぜ道やちょっとした山道も走りますが、E-BIKEのおかげで楽々。畑を耕す農家の方や帰り道の小学生など、日常の何気ない風景にふれることで、下呂で暮らしているような気分を味わうことができます。
見どころ6:飛騨川公園でのんびりピクニック
サイクリングツアーのゴール地点は飛騨川公園。ガイドのDaiさんが携帯用の豆挽き器を持ち出し、天皇陛下も試飲されたという下呂の有名コーヒー店「緑の館」のコーヒー豆を手挽きしてくれました。
淹れたてのコーヒーに運動後のスイーツ、そしてガイドさんとのおしゃべり。あまりの楽しさに時間が経つのを忘れてしまいそう。
名古屋から飛騨萩原駅までのアクセス
車を利用する場合、名古屋高速から東海北陸自動車道を経由し、下呂市へ向かいます。所要時間は2時間ほど。下呂市中心部から北東に15分ほど車を走らせれば、飛騨荻原駅に到着します。
公共交通機関を利用する場合、名古屋駅からJR特急ひだで下呂駅を目指します(約1時間40分、4170円)。下呂駅でJR高山本線に乗り換えれば、飛騨萩原駅に着きます(約10分、210円)。ただし、下呂駅~飛騨萩原駅間は、電車の本数が少ないので、必要に応じてタクシー(3,000円程度)を利用することをお勧めします。
高山方面から電車でアクセスする場合は、高山駅からJR高山本線に乗れば、飛騨萩原駅に行くことできます(約50分、770円)。
下呂温泉でも遊ぼう!
サイクリングの後は、下呂温泉街の足湯で疲れを癒すもよし、温泉宿に泊まって、浸かるとすぐに肌のすべすべ感や柔らかさを実感できる「美人の湯」と名高い名湯を楽しむもよし。
下呂温泉街ならではの「温玉ソフト」や、可愛らしい「加恵瑠神社」、下呂の街を一望できる「温泉寺」などもおすすめです。下呂温泉街の遊び方については、以下の記事で詳しく紹介しているのでぜひ読んでみてくださいね。
まとめ
温泉宿でのんびりと一日を過ごすのも魅力的ですが、下呂温泉周辺には自然も多く、そうした自然を満喫できるアクティビティやツアーもつぎつぎに登場しています。
今回取材したサイクリングツアーでは、下呂の田園風景の中をE-BIKEで走り周り、気持ちいい汗を流すことができました。ガイドさんや地元の方との交流でも心が温まりました。こうしたツアーに参加することで、いつもとはちょっと違った下呂温泉の魅力をぜひ感じてください。